僕が安井かずみを意識しだしたのはトノバンこと、加藤和彦との結婚だったかもしれない
きっかけとなったのは、その時の生活を語った
というエッセイ本だった
ある意味その時代の憧れ的存在のロールモデルは
男であれば加藤和彦
女であれば安井かずみだったかもしれない
1970年代の話である
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60年代から70年代の変化を作ったZUZUと友達
ZUZUこと安井かずみは1966年に大富豪との結婚生活に飽き飽きして
「パリに服を買いに行きます」
という書置きと共にキャリアにどっぷりと足を漬ける生活を始める
それは独身時代からの友達との絆も多いに関係していた
安井かずみ27歳のことである
そのころのZUZUがどっぷり漬かっていた友達は
日本のBEBEブリジッド・バルドーといわれていた
女優の加賀まりこ
グループサウンズの意匠を手がけて注目を浴びていた
ファッションデザイナーのコシノジュンコ
時代の波に乗りまくり
時代の波を荒立てまくり
肩で風を切りながらまっしぐらに
70年代の嵐を作りあげたメンバーである
これは1950年代生まれの僕らにとっては
超刺激的な70年代の始まりのひきがねでもあったのだ
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キャンティ
70年代には荒井由実が六本木のキャンティに現れるようになり
引き継がれる音楽やアートの流れは
60年代の後半から安井かずみと仲間たちが作ったようなものだ
シャルル・アズナブールが恋人であるという噂
タイガースのジュリーをはべらせて飲んだ女
そんな安井かずみはそのころが一番カッコ良かったかもしれない
キャンティはそんな時代のトレンドセッタ―だった
そんなキャンティから出前を取り寄せていた唯一の女
それもZUZUであった
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加藤和彦
後に生涯のパートナーとなるミュージシャン加藤和彦と出会い
安井かずみの人生は一変して夫婦生活中心の生活になる
後に安井かずみが亡くなり
その手記には
17年間の結婚生活で二人して夕食を一緒に食べなかった日は10日足らずである
と記してある
あまりにもスノップ(上品紳士気取り)でかたよった夫婦生活は
二人の生活をどう変えたのだろう
僕にはできない
いやできるはずはないが
できてもやらない(笑)
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